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那須別荘新築した体験談
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27. 上棟式

上棟式0
上棟式は慣習的なもので、最近では地鎮祭ともども行なわれないケースも多いようです。ただ上棟式は仕事の確認や大工さんたちとのコミニュケーションを図る場として大変有効なので、実施を考えてみるのはいいことだと思います。そういった意味で地鎮祭はやらなくとも、上棟式だけを行なうケースも結構多いようです。カオリはこれから別荘を建築してくれるのがどんな人達なのか実際に会ってみたかったし、顔を会わせてきちんとお願いしたいという気持ちがありました。ですから当然、上棟式を行なうことになったのですが、カオリが建築をお願いしている一級建築士の円谷さんも乗り気で、建築に関わるすべての職人さん達を集めて下さいました。こうして総勢11名の職人さん達と顔合わせをする上棟式が開催されることになったのです。

上棟式は、建物の骨組みができあがった吉日に行うものです。幣串(へいぐし)という飾りをかけて、工事中の安全を祈願します。神主は招かず、棟梁(工務店の社長)が代行します。カオリの場合は、棟梁と円谷さんが中心となって略式で執り行いました。安全祈願のあと、建物の四隅の柱に酒と塩、米をまいて建物を清めるという手順で、10分ほどで終了しました。そのあと、会場としてお借りした那須倶楽部へ車で移動して少し職人さん達とお話をして、仕出し弁当を一緒に食べて解散となりました。

さて。実は上棟式は朝11時から行なう予定だったのですが、事件が起きました。寝坊してしまったのです。目が覚めたら朝の9時30分でした。8時の新幹線に乗る予定でしたから、これではまったく間に合いません。
「がーん。大変なことになったよー。何時に那須高原に到着できるかな?」
急いで飛び起きて、歯を磨きながらPCの電源を入れて、目がぐるぐる回りながら一生懸命考えます。
「最短で乗れる新幹線は?」
「12時過ぎなら那須高原に到着できそうかな?」
「円谷さんに連絡して、お弁当屋さんに連絡して、那須倶楽部に電話しなきゃ!」
こういう状況になった以上、冷静にすべての時間を調整して、段取りを組み直さなければなりません。
しかも短時間で。
もう駄目かと思いましたが、それらの段取りをすべて終えて、飛び出すようにして家を出発しました。
そして何とか職人さん達のお昼の時間にも間に合い、和気あいあいとした雰囲気の中で無事に上棟式を終えることができました。

後で考えてみると、日取りは「先負け」、午前中に祭事を行なうことは避けた方がよかったので、結果として午後にズレ込んだ上棟式は大正解かもって一人で納得していたカオリです(職人の皆さん、お待たせしてしまってゴメンナサイ)。

さらに白状しますが、上棟式のお弁当の手配も前日まですっかり忘れていて、慌てて探したところが偶然にも最高に素晴らしいところでした。カオリが仕出しのお弁当を頼んだのは「那須ショッピングセンタ」(現在は残念ながら閉業されました)です。予算に合わせて800円から3500円くらいの範囲で仕出しのお弁当を作って届けて頂くことができます。カオリがお願いしたのは2000円のお弁当でしたが、柔らかい那須牛のステーキが入っていたり、エビやメロンまで入っていたり、とにかく豪華で量も多く、カオリは半分くらい残してしまいました。職人さん達も「おかずが多くて・・・」と言っていましたので足りないということもなく、満足して頂けたようでホッとしました。

会場としてお借りした「那須倶楽部」(那須町高久丙1224 TEL:0287-76-1242)は会場費が一人500円と格安でとても助かりました。ちょうど押し花展をしていて、会場内の四方の壁には美しい押し花で作られた作品がたくさん飾ってあり、とても上品な感じで大満足でした。オーナーの大森さんの奥様が気を遣ってくださって、芋の煮物や柿を剥いたものなど用意して頂き、とても恐縮してしまいました。そのうえ、仕出し弁当のゴミまで「地元だから大丈夫よ」という優しいお言葉で引き受けて頂き、感謝の念でいっぱいです。

上棟式といってもカオリの到着が遅れたのですでに建物はほとんど組み上がってしまっていましたが、色々な人々に助けられながら職人さんたちとのコミュニケーションを図るという目的はきちんと達成された訳で、「良かった、良かった」です。

参考までにカオリが用意したご祝儀は、寸志としてビール券が5枚の他に、棟梁と設計者には各1万円、職人さんたちには各5千円を包み、お菓子としてゴディバのチョコレートの小袋をお渡ししました。そして那須倶楽部で会場として1部屋を借りて、みんなで仕出しのお弁当(2千円のお弁当+暖かいお味噌汁+暖かいペットボトルのお茶)を頂きました。

上棟式を終えてみて、やはり職人さん達と顔合わせが出来て良かったと思いました。建物を造るのは人間です。職人さん達も施主の顔を見て、「この人の別荘を建築するんだ」という意識を持つことで、仕事に対する取り組み方も自然と違ってくるはずです。人間対人間のコミュニケーションを持つことによって、最終的な完成時の出来がまるで違ってくる。やはりそれが正しい家造りというものだと思うのですが、いかがでしょうか?

上棟式1
上棟式は棟梁と円谷さんが中心となって略式で行なわれました。

上棟式2
建物の四隅の柱に酒と塩、米をまいて建物を清めます。

上棟式3
昼食会場は「那須倶楽部」を貸し切り、お菓子としてゴディバのチョコレートをお渡ししました。

上棟式5
別途手配した仕出しのお弁当です。

上棟式6
う〜ん、おいしい〜。

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