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那須別荘新築した体験談
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66. 浄水器

浄水器
今、那須ではおいしい水がブームになっているそうです。ポリタンクを車に積んでおいしいと評判の水を買いにいくのがとても流行っています。カオリも先日、その水を分けて頂いたのですが、確かにおいしい。でも、わざわざ那須の別荘まできて毎回、おいしい水を買いに行くというのでは大変です。そこでカオリが考えたのはもっと手軽においしい水が飲める浄水器の設置という方法でした。浄水器があれば、安心して別荘の水を飲むことが出来るからです。但し、浄水器は何でも良いという訳ではありません。きちんと考えて、最適と思われる浄水器を選ぶ必要があります。

実はカオリは以前からひどい手荒れで悩んでいました。そのひとつの原因として考えられたのが水道水の中の塩素だったので、浄水器については色々と研究をして、実際に幾つもの製品を購入して、試してきたという経験があります。

最近になって、実は手荒れの本当の原因は水道水ではなくて合成洗剤だったということが分かり、手作り石鹸に替えてからは手荒れもすっかり良くなったのですが、以前に浄水器について研究したことは決して無駄ではありませんでした。毎日、必ず飲む「水」というものに気を遣う大切さを学ぶことが出来たからです。

水道水の中には様々な物質が溶け込んでおり、人体に有害なものも少なくありません。例え水質基準を満たした水であっても、家庭に届くまでに化学反応が進み、有害物質が生成すると考えられています。中でも、有機物と消毒用の塩素が反応してできるトリハロメタンや、MXなどの有機塩素化合物は発がん性や変異原性を持つため、注意が必要です。現在では、飲み水にする場合は数分間沸かしてからの方がよいとされているくらいです。

そのような飲料水の状況を鑑みて、カオリが現在、自宅でも愛用し、別荘でも採用した浄水器がアメリカのゼネラルエコロジー社の「シーガルフォー」です。「シーガルフォー」はTV番組「料理の鉄人」で最高の浄水システムとして選ばれ、使用されていたことでも有名です。しかも水中のミネラル分は除去せずに、体に有害な塩素などの物質のみを取り除くように設計されています。仕組みとしては、水のなかに分子レベルで存在するトリハロメタンや農薬、塩素などを分子吸着室と呼ばれる分子の部屋に閉じ込めてしまうという方法で水を浄化します。分子吸着室は半永久的な荷電状態を保ち、浄水中に有害物質が流れ出ることはありません。フィルターの交換時期は分子吸着室が目詰まりすると水の出が悪くなるのですぐに分かります。だいたい1年〜2年くらいでフィルター交換が必要になります。

「シーガルフォー」は、もともとはアメリカの陸軍用に過酷な状況の中でも飲料水が確保できるようにと、軍事目的で開発された浄水器です。現在では、日本の自衛隊や気象庁、学術調査隊、救援団体、ヒマラヤ、エベレストへの登山探検隊、ボーイング社などの大手航空機メーカー等、様々な場所で使用されています。

「もともとは軍事目的で開発された浄水器なんですか?それじゃあ、たまには戦争も必要ということですかね?」
設置したばかりのカオリハウスの「シーガルフォー」で浄水された水を飲んで頂いたときに、円谷さんはそんなことをおっしゃっていました。人類の発展に戦争が寄与してきたことは紛れも無い事実。また、そこから民生用に転用された技術の恩恵を実際に受けているのもまた事実です。でも出来ればこれからは「戦争」というモチベーションではなくて、「より良い暮らし」を目指して様々な技術開発が行なわれるような世界になるといいですね。

カオリハウスでは、“ウォーターチェッカー”という試薬を用いて町営水道の残留塩素濃度も測定しました。コップの中に入れた水に粉末を入れてかくはんすると、見事に薄いピンク色に染まりました。着色表と見比べてみると残留塩素濃度は0.1ppmくらい。雑菌の繁殖を抑える適正な濃度であると思いました。那須町の町営水道はなかなか優秀なようです。但し、実際に口に含んでみると少し塩素臭いので、やはりこのまま飲料水として使用するのは抵抗感があるように感じました。次に「シーガルフォー」で浄水された水に同様のテストを行ないましたが、試薬を入れても水は着色しませんでした。残留塩素はすべて取り除かれています。実際に口に含んでみると少し甘みが感じられてなかなか美味しい水のようです。カオリはこれで安心して料理に取り組むことが出来そうでホッとしました。

浄水器1
町営水道の水に試薬を入れたところ、薄いピンク色に染まりました。このくらいの色で残留塩素濃度は0.1ppmくらいです。

浄水器2
では、次に「シーガルフォー」の水質を検査します。

浄水器3
ジャーっと勢い良く水が出ます。高性能な浄水器なのに、水量が豊富なのもお気に入りな理由の一つです。


浄水器4
「シーガルフォー」で浄水された水は着色しませんでした。実は、カオリが最近取り組んでいる「天然酵母パン」を作るためには、この無菌状態の浄水が必要不可欠なのです。いくら美味しい水だといっても普通に汲んできた水では雑菌が多くて「天然酵母パン」を作るのには適さないからです。

那須は水道水が軟水でとても柔らかくて美味しいです。浄水器でカルキ臭さえ取り除けば、ミネラルウォーターとしても十分に通用するくらい。このシーガルフォーは、美味しい那須の水をますます美味しくする逸品です。
なお、キッチンカウンターの下に据え置きできるタイプで、浄水器の蛇口が混合水栓と一体化しているような製品もありますが、カオリはお薦めしません。何故かと言うと、混合水栓に温水が通るので、適度な温かさが誘因となって、一体化している浄水器の蛇口に水垢が多く発生するからです。衛生面から考えても、浄水器は単独でカウンターの上に置くタイプが一番です。


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